最近は各所の防犯カメラが設置されています。名称も防犯カメラですから、全ての犯罪に防犯機器として役にたっているのでしょうか? 私はそうではないと思います。
まず、防犯という言葉は犯罪を予防すると書きますね。つまり「事前対策がとられており、犯罪を抑止できる」と言う意味ですよね? カメラがあって犯罪者が映像が残るから嫌だな~と思って犯行を諦めれば抑止効果があったということで防犯といえますが、現実は、特に泥棒は映像が残っていますが犯行を諦めることなく撮影されています。それも隠しカメラではなく目立つカメラの映像にです。
つまり、泥棒にとってはカメラがあれば、顔がばれるのが嫌なら帽子を深く被ったり、顔をそらしたりすればよく特におびえてる様子は伺えません。つまり、泥棒にとっては「防犯」と言えるほど抑止効果は期待できないということをご理解下さい。ただし、警察としては捜査資料になるので、映像があることは非常にメリットがあります。つまり事後捜査に有効な証拠と言うことです。
最近の報道で、防犯カメラの映像が犯人逮捕に結びついたという報道も少なくありません。しかしそれは泥棒などの毎日、あちこちで行われる犯罪ではなく、殺人・子供への犯罪など社会的影響の大きい事件の犯人映像をテレビで報道して、国民から情報を得て逮捕につながっているのであって、一つの都道府県で毎日20件も泥棒に入られている状況で、泥棒の映像が撮影されていても、決してテレビで放送などはしてくれません。
カメラが防犯にならないと言うのではありません。泥棒の対策と考えるとすこし効果が薄いといえるだけです。
エレベーター内に設置して、その映像を1階エントランスに映し出しておくだけで、エレベーター内で女性や子供にいたづらしようと思う犯人には、最大のプレッシャーをかけることができるので、かなり有効な防犯対策になります。要は機器の特性と犯罪者の心理をしったうえで、いかに使うかが需要であるということです。
また、犯罪対策ではありませんが、集合住宅のゴミ箱などを撮影しておけば、ゴミの日を守る対策や不法投棄などの対策には役立ちます。
カメラを嫌がるのは、プロの犯罪者よりどちらかと言うと一般人に近い犯罪者たちであるということを知っておけば、イメージしやすいのではないでしょうか?
だから私は防犯カメラとはあまり呼ばず、監視カメラと呼んでいます。
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