集合住宅の2階以上に住んでいる日本人で、窓(ベランダ)からの侵入にまで気を使う人はゼロと言っても過言ではないのが現状でしょう。
私が今から書かせて頂く事は、過去に現実に居た元体操選手の泥棒で、素手で10階以上までベランダをよじ登っていく「忍び込み」や、建物の屋上からロープなどで降りてきて侵入する泥棒のことではありません。もっと、自然に、そして簡単に窓(ベランダ)から入る泥棒のお話です。
例えば、集合住宅の玄関から入る泥棒が居ました。彼(彼女)にとって玄関から入る以上は、1階も10階も同じことです。よく考えれば、1階は第三者の目に見えそうなので、どちらかというと2階以上の部屋の方が入りやすいと思います。
そして、無事侵入して仕事を終えました。この泥棒にとって、仕事の済んだ部屋の玄関から出て、隣の部屋に行くのは、また第三者の目がある可能性を考えると、決して得策ではありません。ならば、どうするのが一番メリットがあるでしょうか?
仕事を終えた部屋のベランダに出ると、隣の部屋の裏から様子が見えます。留守かどうかは分かりやすいでしょう。そして隣との境目は、消防上の理由で簡単な遮蔽物で遮断されているだけですから、簡単に隣のベランダにいけます。そこまで行けば、鍵もかけていない部屋も多いでしょうし、ガラスからは簡単な手口で1分もかけずに侵入できますから、かなり簡単に第三者の目をかいくぐって侵入できる事になります。
現実に、ワンフロアー全室がベランダ沿いに侵入された現場も少なくはありません。
泥棒は扉やガラスや遮へい物を壊すことは問題ないのですから、一般人のしないことは泥棒もしないと考えなければ、やはり危険な場所であることはすぐにご理解いただけると思います。
この対策は、建物全ての玄関をワンドアツーロックにすることです。どこか1室玄関から入ればベランダから隣に行けますが、どこかに入ると言う条件が整わなければ、やはり2階以上なので、ベランダを上るしか方法が無くなり、狙われにくくなります。
こういった発想が防犯を考える上で非常に大切なことですので、是非ともご自分のご自宅周りを、泥棒の目で見てみる癖付けを御願いいたします。
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